About Guruma Vitalグルマンヴィタルとは

自然の恵みと先人たちの知恵。そこから生まれる本当の美味しさと優しさをお届けしたい。

太陽の遍くもと、麦の穂は粉となり、森が茂って薪となり、人は泉を汲み無限大の酵母菌が酵母を司り、大地の塊をこねて窯となし、汗を添えてパンとなす。これ自然界の恵みの集大成、すなわち神の恩寵としる…。昔こんな一文に出会ったことがあります。GURUMAN VITALのパンづくりとは、そんな自然の恩寵とそこから生まれる美味しさ、体への優しさそして何より、皆様の心に残るパンづくりを求めてスタートしました。

窯で製造されるパンは、伝統的な石窯の余熱(遠赤外線)だけで焼き上げるパン。
昨今の健康・食育ブームにより、色々な場所や地域で「石窯パン工房」とよく耳にするようになりました。
「石窯」とはガスや電気の代わりに、薪を燃やしその熱でパンを焼き上げることをいいます。しかし、GURUMAN VITALの石窯は薪を燃やし続けてパンを焼くのではなく、薪を燃やし窯の石の温度に熱を貯めて、その余熱だけを頼りにしてパンを焼き上げています。だから、一日に作れるパンとの出会いはその瞬間だけ。まさに一 期一会のパンなのです。

焼きあがった石窯パン

GURUMAN VITALの石窯パンづくりで心がけていること

パンの生地作りは、国産の素材と自家培養の酵母を中心として、すべて手作業ですすめます。

使用する材料は、できるかぎり国産素材、美味しいオーガニック素材を中心にしています。酵母は、星野天然酵母とレーズン酵母が中心です。生地は、低温で、一晩かけてゆっくり醗酵させます。

薪の火を熱源に余熱で焼くドイツの石窯を使います。

ドイツの最高のパン職人が使うパン窯でパンを焼いています。石窯の原点は、高温焼成です。500℃まで、薪の火で、高温に炉内を上げて、石を暖めその余熱で、焼き上げるパンは、究極のパンです。

GURUMAN VITALの石窯パンづくりのルール

  1. イーストは使用しないで、自家製酵母を中心としたパンづくり
    (小麦のフスマの種、リンゴ種、レーズン種、ホシノ酵母種)
  2. 国内産小麦を中心としたパンづくり
    (南部小麦、しらね小麦、きたかみ、農林51号)
  3. オーガニックの素材、有機や季節、地元の食材を大切にしたパンづくり
    (ドライフルーツオーガニック、赤玉有性卵、カナダ産オーガニック小麦)

GURUMAN VITALの石窯パンができるまで

AM 5:30
夜も明けぬ薄暗い中、いちばんに石窯に薪をくべ、火をつけ、石窯をあたため始めます。500℃の高温に時間をかけて、上げていきます。
AM 7:15
一晩かけて、ゆっくりとふくらんだパンの生地を分割し、成形し始めます。
AM 8:15
季節・天候によって、毎日時間は異なります。350℃に窯があたたまったら、薪の灰をすべてかきだします。
AM 9:20
窯の温度はゆっくりと徐々に下がりはじめます。内部を水ぶきして、温度を調節し、 そうして、いよいよ最初のパンを入れます。 パンの種類によって、入れる順番があります。人が、石窯に合わせる、自然の時に合わせてパンをつくります。機戒で自由に、エネルギーを使って作るパンとの大きな違いが、ここにあります。一期一会のパンづくりです。
AM 9:30
パン生地にクープを入れ、窯入れします。そして、余熱でしっかりと焼き上げます。
AM 10:00
時間とともに焼くパンの種類が変わって、焼きあがります。最初は、薄焼きのピタタイプ、高温が最高に合います。次が、カンパーニュタイプのハード系のパン、少し砂糖の入ったパン、食パンと続きます。窯の温度が徐々に下がってきて240℃になるまでパンを焼き続けます。そして、工房内にはパンの香りと薪の香りに包まれ、パン職人として幸せな気持ちになります。その後、まだまだ、パイやマフィンのお菓子が焼けます。 木の命を頂いた薪の熱源を使い切ることは、地球にやさしいパンづくりです。

石窯でパンを焼くということ

石窯の特徴である、石の輻射熱(近赤外線や遠赤外線)をパンの焼成に利用することで、パンの中心部まで早く熱が伝わり、水分の蒸散を通常の窯より抑えることができます。その結果、ある程度の水分が残ることにより、食べたときのふっくらした食感が増し、また、水分が残っている分パンの傷みが少なく、無添加であっても、ある程度日持ちするパンをつくることができます。また、石窯でパンを焼くことは防菌効果にも期待でき、通常の窯で焼くパンよりも多くのミネラルを含んでいます。 環境面でも、石油・ガスなどの化石燃料に頼らずともパンを焼くことができ、地球に優しい加熱システムとも言えます。

火を入れた石窯

美味しいだけではない。
森林循環を守る、グルマンの石窯

環境にとって必要不可欠な森林。より豊かにするために密集化する立木を間引き、そこで出た間伐材を私たちは様々なカタチで生活に取り入れています。この間伐材、実はグルマンにもとても大切なものなのです。

間伐材は実は「薪」としても大活躍。石窯で使う薪となって美味しいパンを作っているのです。

薪を燃焼する際にCO2を排出しますが、もともと森林の成長過程でCO2を吸収しているので地球上のCO2の増減には影響がありません。
この考えを「カーボンニュートラル」と言います。

グルマンの石窯はまさにこのサイクル。
美味しいパンは、自然の流れを生かして今日も作られています。

石窯に使用する薪
グルマンマルセ株式会社 代表取締役・GURUMAN VITAL オーナーシェフ|鈴木 政裕-Masahiro Suzuki-

グルマンマルセ株式会社 代表取締役
GURUMAN VITAL オーナーシェフ

鈴木 政裕 Masahiro Suzuki

1980年、家業であるマルセパン(現グルマンマルセ株式会社)に入社。
当時「パン工場」であったがゆえ、焼きたてのパンを提供したい、お客様が喜ぶ顔をみたいとの想いから、翌年1981年に「ベーカリーグルマン」を開業。その後、自身も認めるパンに対する情熱と飽くなき探究心により、数々のお客様に認められ、現在では中部地区に5店舗を展開し、大手高級スーパーやフードブティックへパンを供給をするにまで至る。
自店で一番好きなパンは、「大地の恵み(えゴま)」と「石窯パリスエッテ」。