無添加への挑戦

鈴木政裕の思い

私が、今まで30年間課題にしてきたことです。本当は、グルマンのどの店でもかまいませんから、工場見学して直接お会いできれば、本当の姿が理解できると思います。

グルマンの工場にイーストフードや乳化剤、保存料は置いてありません。グルマンの工場とマルセの工場は別にあります。

マルセの工場で現在作っているパンの3割ぐらいが、いまだに、イーストフード、乳化剤を使用しています。(表示しています)今から、グルマンは、18年前から、添加物(化学的な)の使用をやめました。15年前に、一宮の生協さんからその取り組みを評価していただき、同じように使用しないパン作りをマルセパンの工場でスタートしました。

工場生産のパンの添加物を使用しないパン作りは、非常に大変です。少しづつレベルUPし、現在に至っています。一部手作りのラインに代えて、悪戦苦闘10年間でした。今、そのことをマルセのスタッフは誇りに思っています。

今は、一宮生協、岐阜市民生協、めいきん生協、愛農宅配などで、国産小麦、星野酵母のパン(添加物を使用しない)を販売していただいています。スーパーで販売するパンの場合、どうしても柔らかさを要求されいまだに乳化剤、フードを抜く決断が出来ていないのも事実です。グルマンの場合は、手作りの工場ですから、作りやすく感じます。それでも冷凍生地等は使用できませんので、アルバイトのパンづくりは出来ません。社員ばかりの責任ある技術が大切です。

もう一つのご質問のマヨネーズ、ジャム、ハムなどの添加物についてですが、当然悩みました。今も悩んでいます。今のところ、パン生地の無添加を実現していますが、仕入れの食材については、できるだけというレベルかもしれません。しかし、カスタードクリームもバタークリームもベシャメルソースもトマトソース(一部違う場合もありますが)も、自家製で作っています。もちろん、添加物は使用しません。

今、クリアーできないのが、ハム、ソーセージ、ジャム、ぐらいと思います。ムソーの材料を使うようには努力しています。ソーセージも日本ハムのシャウエッセンをやめて、地元の丸小(名東区のハム屋さん)を使用しています。当然、値段も高くなりますが、また、大手のソーセージより味が薄くなり、お客様の中にはシャウエッセンのほうが良いという意見もありましたが、無添加ではありませんが、少しでも保存料が少ない素材を探しています。

数年前は、石窯のVITAL(垂井の工房)で、完全無添加のソーセージを使ったこともありますが、ソーセージ1本の仕入れが250円でしかも保存期間が3日間で、腐ります。半年ほど販売しましたが今は販売していません。

石窯のVITALは、食材の添加物に悩み、無添加に挑戦した工房です。(垂井本店の裏庭にあります)、現在もこの工房では、イーストも使用しないで、かなりの材料をオーガニックでまかなっています。価格は高くなります。

話が、まとまりの無いない様になってしまいました。マルセで出来ないことをグルマンに求め、そこで培い、またマルセで実行し、グルマンに求め、また出来ないことをVITALで挑戦し少しでもできることは、マルセでいかしてきました。

私は、高級品のVITALも必要と思います。楽しいパンの店グルマンも多くの方にご利用いただいています。しかし、学校給食を作り、幼稚園、保育園、病院にパンをおさめているマルセのパン工場が、本当に安心安全を考えたパン作りをしていかないと、子供達に本当の自然の食品を提供してこそ、地元の食品メーカーの役割と思います。地産地消が食の原点と信じて20年間、取り組んできました。

おっしゃる通り会社ですので、社員をかかえ、理想ばかりでなく現実の経済活動でもある会社ですが、今、私たちが、できることは必ず、手間をおしまずがんばります。簡単ですが、グルマンとマルセのことを説明させていただきました。

  1. 天然酵母とは
  2. 無添加への挑戦

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